クリスマスローズは、「薔薇(ローズ)」という名前がついていますが、実際には薔薇とは異なる種類の植物です。
冬から春にかけて、まるで薔薇のように美しい花を咲かせることから、その名前が付けられました。
初心者でも育てやすく、さまざまな花色や花の形があり、ガーデニングや冬の花束にもよく使われる人気の植物です。
このクリスマスローズには、多くの興味深い花言葉とそれにまつわる物語があります。
この記事では、その花言葉や背景にあるストーリーについてご紹介します。
クリスマスローズの多彩な花言葉
クリスマスローズには、「追憶」「私を忘れないで」「私の心配を和らげて」「慰め」「中傷」といった多様な花言葉があります。
これらの花言葉には、それぞれ異なる背景と意味が込められています。
別れのシンボル:「追憶」と「私を忘れないで」
「追憶」や「私を忘れないで」という花言葉は、中世のヨーロッパでの物語に由来しています。
戦いに赴く騎士たちが、恋人に「私を忘れないで」という願いを込めてクリスマスローズを贈ったことが始まりと言われています。
このような背景から、別れの時に大切な人への贈り物としてクリスマスローズが選ばれることが多いのです。
癒しと慰めの象徴:「私の心配を和らげて」と「慰め」
クリスマスローズには、人々の心を癒す力があるとされています。
歴史的には、「悪魔祓いの花」とも呼ばれ、心の平安をもたらすと考えられていました。
そのため、「私の心配を和らげて」や「慰め」という花言葉が生まれたのです。
不安を感じている人や落ち込んでいる人への贈り物として、クリスマスローズを選ぶのも素敵なアイデアです。
意外な一面:「中傷」
一方で、クリスマスローズには「中傷」という少しネガティブな意味もあります。
この花の学名「ヘレボルス」は、古代ギリシャ語で「食べると死に至る」という意味を持ち、実際に有毒な成分が含まれています。
その毒性は、昔から知られており、戦争の際に兵士を毒殺するために使われたという暗い過去もあります。
普通に触る分には問題ありませんが、根や茎・葉の汁が皮膚に触れてしまうと炎症を起こしてしまう危険があるため注意が必要です。
このため、「中傷」という花言葉が付けられたのです。
特別な贈り物としてのクリスマスローズ
クリスマスローズは、見た目の美しさだけでなく、その花言葉や歴史からも特別な意味を持つ花です。
例えば、「合格」のお守りとしても知られています。
花びらに見える部分が実はガクで、「学(ガク)が落ちない」という語呂合わせから、受験生への縁起物としても人気があります。
また、クリスマスローズには、キリスト教の伝説もあります。
貧しい少女がキリストの生誕を祝う際に何も贈り物がないことを悲しんでいると、その涙からクリスマスローズが咲き、それを贈り物として捧げたという物語です。
この伝説は、クリスマスローズが無償の愛と純粋さを象徴する花であることを示しています。
まとめ
クリスマスローズは、冬の寒さの中でも力強く咲き誇る美しい花です。
その花言葉や背景にある物語を知ることで、より深くこの花の魅力を感じることができるでしょう。
クリスマスローズを贈るときには、その意味とともに贈り、特別なメッセージを伝えてみてください。
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